有機栽培による持続可能な農業の推進【(株)鳥越ネットワーク】
経緯・背景等
安全な農産物生産への意識から、農薬や化学肥料を極力使用しない農業を志し、有機栽培の取組を開始。
消費者への直接販売や生協との取引を通じて、1995年に「赤村特別栽培米研究会」を立ち上げ、2017年に「株式会社 鳥越ネットワーク」として法人化。従業員10名、年間臨時雇用のべ780人日の企業体制を構築するとともに、持続可能な農業生産・経営の実践に取り組んでいる。
取組内容
生産する水稲、施設栽培(トマト、ミニトマト、セロリ)ともに、化学肥料や化学合成農薬を一切使用せず、害虫を食べる虫を活用した防虫技術や、田んぼに紙を敷いて除草を行う技術などを駆使し、有機栽培を確立している。
また、生産性向上・コスト低減を図るため、肥料やその他資材の共同購入、農業機械の共同利用、施設栽培における環境制御装置の導入、企業との連携による生産管理システム開発等に取り組んでいる。
販売面では、出荷資材等の共同購入、農産物の共同輸送を行い、コスト低下、ロットの確保を行っているほか、6次産業化の取組として、有機栽培のトマトを原料とした加工品(ケチャップ等)を開発、販売している。
地域の農地保全にも取り組んでおり、大豆等の有機栽培に、遊休農地を活用している。
さらに、これらの取組の波及を目指し、生協組合員を対象とした虫見会や収穫体験などの農作業イベントを年2回開催しているほか、小学校での出前授業等を実施するなど、有機農業への理解促進を図っている。
関係する県の制度
JGAP認証、有機JAS認証
JGAP認証:農業生産工程管理を第3者機関が認証
有機JAS認証:化学農薬、肥料を使用しない規格に沿った農産物を第3者機関が認証
※県では、認証取得に向けた技術的支援を実施
(農林水産部食の安全・地産地消課)

